交感神経と副交感神経の切り替え方に驚きの概念!緊張とリラックスのバランスだけではダメ!

自律神経の「交感神経」と「副交感神経」という言葉はよくご存じだと思います。

ですが、それにもかかわらず交感神経と副交感神経の切り替え方についてはなかなか知られていません。どこでどういう風に切り替わるのかわからず何となくといった感じではないでしょうか。

そして交感神経と副交感神経を切り替えるためには、「規則正しい生活をする」「ストレスを溜めない」ということはよく言われていますが、だからと言って「それができたら苦労しないよ!」というのが本音だと思います。

今回の記事では、違った視点から交感神経と副交感神経の切り替えについてお話ししていきます。これを知っておくと、あなたが今どんな状態になっているかがわかりやくなりますよ。

ではさっそく見ていきましょう!

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交感神経と副交感神経=自律神経

ではまず、交感神経と副交感神経の前に、自律神経とはいったいどのようなものなのかを整理していきます。

自律神経とは、自律と名の付く通り自動で働く神経で、その神経は二つに分類されます。

  • 中枢神経:脳や脊髄など指令系統の中枢を担う神経
  • 末梢神経:中枢神経を除いたもの

そして、末梢神経は、機能の面でさらに二つに分類できます。

  • 体性神経:筋肉や皮膚を動かす(運動神経・感覚神経)→意識にのぼる
  • 自律神経:内臓や血管の働きを調節する(交感神経・副交感神経)→無意識にはたらく

つまり、体を動かすこと自体は「体性神経」の働きのため自分の意志で決められるけど、それ以外の部分は「自律神経」の働きなので自分の意志では決められず、お任せ状態になります。

交感神経と副交感神経の働き

そして自律神経はご存知の通り交感神経と副交感神経の二種類に分かれます。

そして、この二種類の自律神経の働きを簡単に説明するとこのようになります。

  • 交感神経:活動するための神経⇒アクセルの働き
  • 副交感神経:休息するための神経⇒ブレーキの働き

クルマで例えるとアクセルとブレーキの働きで、これは聞いたことがある方が多いかもしれませんね。

この交感神経と副交感神経を無意識のうちにバランスよく使うことであなたの日々の生活が整えられているのです。

活動したいときは交感神経を優位にして(アクセルをグーッと効かせて)、休みたいときは反対に副交感神経を優位にして(ブレーキがかかって)活動量を落としていく。

その様子を図で表すとこんな感じになります。

こういったことを人間は無意識のうちに行っているのです。いやはや、自律神経とはすごいですね。

交感神経と副交感神経のリズムは年・月・日単位

こういった交感神経と副交感神経のスイッチは、自律神経によってプログラムされています。

そのプログラムの司令塔が脳の中の「視床下部」という部分。位置は両目の奥、頭蓋骨の中心あたりで大きさは直径1~2cmほど。この視床下部が自律神経を支配しています。

そのリズムは1日単位で言えば、日中は活動のために交感神経が優位になり、夜になると休むために副交感神経が優位になるよう切り替えられます。

1か月単位でみると、女性は毎月女性ホルモンによって排卵と月経を繰り返しますが、自律神経を支配する視床下部は、ホルモン分泌に対しても大きな影響力を持ちます。

1年単位で見ると、夏は暑く体温調節も必要となるため交感神経が優位となり、冬は寒さや日照時間の短縮により副交感神経が優位になります。季節の変わり目は交感神経と副交感神経の切り替えのタイミングでもあるので、自律神経が乱れやすくなるのです。

交感神経と副交感神経のバランスは大事と言われるけど…

この交感神経のアクセルと副交感神経のブレーキをうまく使えればいいのですが、普段の生活ではなかなかそうはいきません。

働き過ぎで生活が不規則だったり、間違いや失敗ばかりでいつもびくびくしていたり、仕事場でも友人関係でも周りに気を遣い過ぎたり、そんなストレスが重なると自律神経のバランスが乱れていき、肉体的・精神的に問題が出てきます。

そんな時によく言われるのが、そういう時は、「無理をせず、休めるときは休もう!」「断るときははっきり断ろう!」って言うアドバイス。

そう、それはよくわかってるんですよ。とっても正論だと思います。けど、そんな簡単にできないんですよね。

「休もうと思って休められるなら困らないんですよ!」「はっきり断れたらもう断ってます!」というのもあるんですが(笑)、そういう風にアドバイスをくれる側とあなたとの見えているところや感じているところが、どうやら私たちと違うように感じるんですよね。

自律神経のコントロールが効かない

つまりどういうことかというと、日中仕事などのストレスでガッチガチに緊張して、疲れて家に戻ると今度は死んだように動かなくなってしまう。

この極端な状態が変わらないので休んだところで解決にならないんですね。

その原因というものは、人間関係がイヤだとか、仕事内容が気に入らないとか色々あるんだと思いますが、共通しているのは「おだやかで普通にしたいのにできない」そしてその環境に適応できないといった何ともならない感じがあるんです。

これが度を過ぎてしまうとうつ病みたいになってしまったり、あるいは引きこもりのような症状がでてきてしまいます。

こんなことが続いてしまうと、自分だけおかしいのかな?とかもう自分はダメなのかな?とかそういう風に思ってしまうのも無理はないと思います。

交感神経と副交感神経の切り替えだけではざっくりし過ぎている

で、さっきの交感神経と副交感神経の図に戻るんですが、これって非常にざっくりとし過ぎているんですね。

つまり、人の状態って活動しているか休息しているか、興奮しているかリラックスしているかだけじゃないですよね、って話です。

リラックスしつつ、ポジティブで活動的な状態だってあるはずです。

普段そんな状態はあるけど日常生活では意識していないので、言われてみて、「ああたしかにな」と思ったのではないでしょうか。

交感神経と副交感神経に「覚醒度」という驚きの概念

ということで、さっきの図と別の図を用意しました。

この図は、さっきとは違い、縦軸と横軸があります。(でも難しくないですからね)

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この図の縦軸と横軸は次の通り。

  • 横軸が「緊張・リラックス」:緊張しているかリラックスしているか
  • 縦軸が「覚醒度」:覚醒しているか(+)そうでないか(-)

なんか「覚醒している」と聞くと変な意味に聞こえますが(笑)、要はシャキッとしてるかどうかです。緊張とは別物と考えてくださいね。

タイトルにあった「驚きの概念」というのはこの「覚醒度」のことなんです。

では、交感神経優位の緊張と副交感神経優位のリラックスに対して覚醒度の見方を掛け合わせるとどうなっていくのか、図の中のそれぞれの状態を例を挙げて説明していきます。

リラックス状態 × 覚醒度(-)

例えば、あなたがサラリーマンで朝寝坊してしまい、会社に間に合わなかったとします。

そうすると寝起きのあなたはまず左下の状態になっています。

副交感神経優位でリラックスしていて、覚醒度が(-)で、まだ意識がぼんやりしている状態です。

緊張状態 × 覚醒度(-)

説明のため強引な例えを出しますが、ここで仮にドラえもんが机の引き出しから出てきて、どこでもドアを出してくれたとします。

一瞬で職場へ行けたのはいいですが、滞っていた仕事をいきなり急いで片づけなければならなかったとします。そうしたらどうでしょうか?

周りのピリピリとした雰囲気につられて焦りが出てくるのですが、寝ぼけて体がついていかないですよね。

つまり、この時は交感神経優位で緊張してきているけれど、覚醒度が(-)のまだぼんやりしている状態です。体の内の状態と外の世界の状態とが合っていなくて、例えるとギアが嚙み合ってない感じです。

緊張状態 × 覚醒度(+)

そしてからだが言うことをきかなくてだんだん焦ってテンパってくると、緊張していると同時に、覚醒度が(+)の状態になります。

このように、緊張度MAX、覚醒度MAXというところまで来てしまうと、もはや自分が何しているかわからなくなってしまう、過覚醒の状態になってしまいます。

副交感神経の急ブレーキ、交感神経の急発進が切り替えにくさの原因

ちょっと例が強引になってしまいましたが、それぞれの状態というものがなんとなく伝わりましたか?

周りの環境に振り回されて過剰に緊張してしまい、それが終わった後死んだように動かなくなるというのは、この例で言うと、

  • リラックスMAX、覚醒度MIN(-)
  • 緊張MAX、覚醒度MAX(+)

この間で急激な移動をしてしまっているのです。

先ほどのクルマの例えで言うと、この覚醒度が急激に乱高下するさまは急発進・急ブレーキする様子と似ています。

外の世界が危険だとか、動かなきゃと感じた時点で交感神経のアクセルが作動しますが、急ブレーキしか持ち合わせていないために程よい状態でストップさせることができないんです。

そしてその反動で急ブレーキがかかってシャットダウンしてしまう。その様子が上の図になっています。

踏み込む時に、遊びがないためアクセルを踏むのも強すぎるし、ブレーキを踏むのも強すぎてしまうんです。毎日急発進・急ブレーキだとしんどくなりますよね。

リラックス状態 × 覚醒度(+)

そうすると、副交感神経優位でリラックスしつつポジティブな状態というのはどこなのかというと、まだ挙げていなかった、リラックスしていて覚醒度(+)つまり図の左上の状態になります。

静かなる集中といいますか、心地よくいられるかつ、パフォーマンスも高い状態ですね。

先ほどのガッチガチの緊張のように急激に覚醒度を上げてしまうとビックリして緊張状態に振り切れてしまうので、マイルドで、ゆるやか~に、その場に合った覚醒度に持ってくる必要があるんですね。

では、この状態にどうやって持ってくればいいかというと、急ブレーキをかけて活動がストップしてしまわない程度にブレーキをかければいいのです。

クルマで例えると、自然とかかるエンジンブレーキのようなものですね。

交感神経と副交感神経をマイルドに切り替えていく

さて最初に話を戻すと、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにして自律神経を良い状態に持っていくために必要なのは、交感神経が働いたときにマイルドにブレーキをかけていくということなんです。

まあもちろん、全てリラックスがいいわけではなく適度に緊張したいときもあると思うので、その場に合った覚醒度に持っていけるようにすることが必要なんじゃないかなあと私は考えています。

私たちは日常生活において、緊張する、リラックスするのどちらも必要です。緊張しないと動けないことだってあるしリラックスしないとどんどん苦しくなってしまいます。

ちなみにこのブレーキは二種類あって、最初に出てきた「急ブレーキ」とほどよいリラックスに必要な「マイルドブレーキ」なんです。

この急ブレーキになる人と、マイルドブレーキになる人にはある特徴があるんです。それは普段から「緊張する人」と「緊張しない人」のこと。その特徴はこちらの記事をご覧ください。

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